WORKS

レディメイドではなく

2023.01.15

雨、続きますね。

恵みの雨、それとも憂鬱な雨。

雨一つとっても感じ方はそれぞれ。

 

本日の納品事例はまさに家具屋日和なお話です。

その前に、あなたにとって「家具」とはどのような存在でしょうか。

 

大抵の方が暮らしの道具という印象でしょうか。

道具というと物として捉え、場合によってはとてもラフな印象を受ける場合もあります。

使えればいい。壊れたら代替すればいい。そもそも興味がない。

このWORKSを読んでいる方には家具に興味がないという方は少ないかと思いますが!

 

さて、人にはそれぞれ興味のあるモノ、ないモノ。

好きなモノ、嫌いなモノ。

様々あるのが当然です。

ですから、この内容に関してはあくまで私の主観での話になりますことご了承ください。

 

今回のお客様、実は以前にお子様のデスクをお求めいただき、その際にミゾブチ家具のこだわり、職人の物づくりへのこだわりなどをお伝えさせていただきました。

その内容に共感いただき、ご愛用から数か月たったある日。

ご相談を受けました。

 

「お子様のワードローブを探していて。」

 

インテリアショップなのでこういったご相談は当然たくさんいただきます。

しかし、先にも書いたように家具へのこだわりに共感いただいたお客様。

ワードローブのサイズやデザインがイメージに合えばいいというわけではありませんでした。

 

塗料や素材、仕上げなどお子様への愛に溢れるが故のこだわり。

「しかし、これはかなり難易度の高いご相談だ…」

 

最近ではウォークインクローゼットが備わっているお宅が多く、所謂「箱もの」をつくる職人がかなり少なくなった昨今。

メインで市場に出回っているのは輸入や合板のものばかり。

そう、簡易で安価なモノでいいという需要が多いのです。

 

私より上の世代の方々は婚礼家具といって結婚の際に、立派な家具を用意されていたそうです。

箪笥も数十万、物によっては数百万円の箪笥もあったそうです。

あっ、因みに箪笥(タンス)と読みます。

 

流石に、現在はそのような品質の箪笥が飛ぶように売れる時代ではないのは周知のとおり。

なのでワードローブでつくりに拘って展開しているアイテムが市場にあまりないのです。

 

ではお子様を想う、親心を見て見ぬふりをするのか?

否、答えは「可能な限り頑張ります!」です。

何でも出来ますとここで言い切ってしまうと、今後が怖いので可能な限りとさせていただきます(。-`ω-)

 

そして、話を戻し。

そのお客様に拘りやお子様に対しての想いなどを共有いただき、結論。

 

既製品ではなく、オーダーメイドでいきましょう!

 

実はミゾブチ家具、全国の様々なメーカーや職人さんとお仕事をさせていただいているので、各専門の職人によりオーダーも可能なのです。

今回は地元の家具作家さんに依頼し、完成を目指しました。

 

合板ではなく無垢で、ホルムアルデヒドを極力抑える仕様。

そして使い勝手とサイズ。

 

実際にお客様には職人さんの工房まで来ていただき、使用する材や組み方、現場の空気感を感じていただきました。

私が職人さんのところに伺う事はもちろん多々あるのですが、お客様をお連れする事は初でしたがとても良い経験(勉強)をさせていただきました。

自分たちが愛用する家具を真剣に職人さんに質問するお子様。

その真剣さに職人魂に火が付き、アツく仕事への想いを語る職人さん。

 

なんだこのHAPPYな空間は!

 

 

まさに家具屋日和な瞬間です。

子を想う親心、そしてそれを感じたのかそれとも純粋に家具に惹かれたのか、キラキラ輝く眼差しで職人さんに話しかける子供たち。

それに真剣に向き合う職人。

私が直接、家具を製造することはないですが、職人さんとお客様を繋いでいる。

それをまさに実感した瞬間でした。

 

最近、私がよく言うセリフ。

「たかが家具、されど家具。」

 

価値観は人それぞれです。

強要するつもりは一切ないですが、折角だったら素敵な家具のある暮らし。

誰かを想う気持ちでセレクトした家具。

 

あなたの暮らしが少しでも素敵なものになるお手伝いが出来る喜び。

 

素敵な想いがつまったワードローブ。

どうぞ末永く愛用ください。

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