JOURNAL

クラフトマン

2023.01.14 update

ホームページが新しくなり2ヶ月少々。

2023年にも少しづつ慣れ(特に明細や領収書に書く、令和5年!)。

 

少しデスクに落ち着いてむかえるようになり、旧サイトでは更新していた家具が出来上がるまでのお話をまた1からさせていただこうかと思います。

以前の読者の方は重複する内容ですが、ご了承ください。

 

今回は「SOLID」の家具を製造してくださっている福岡県の工場での風景です。

ほとんどのお客様は完成した家具しか見たことがないかと思います。

そもそも家具がどのようにつくられているか、想像したことがある人の方が少ないでしょう。

それでは早速、見ていきましょう。

 

まず、SOLIDの家具は基本「無垢材」を使用します。

ですのでここでは木の家具についてのお話になります。

 

そもそも「木」と言っても様々な樹種があり、日本国内で採れるもの、海外から輸入しているもの色々。

SOLIDで使用している木はレッドオーク、ウォールナット、ブラックチェリーの3つがメインです。

こちらの木はいづれも輸入材になります。

 

木の家具の生命線といっても過言でないのが「木材の乾燥」です。

輸入材は原産国にて乾燥されますが、やはりここ日本とでは気温や湿度などが異なる為、現地での乾燥作業だけでは不十分なのです。

乾燥がしっかり行われていない木材は割れや反れなどが発生するリスクが高くなります。

 

ですので、SOLIDの家具で使用する木材は国内に入ってからも工場で自然乾燥を行います。

こちらが実際の写真。

日本の気候に馴染ます為、まずは外で乾燥(※1)。

そして室内(※2)。※写真は家具で使用する形状にした後の乾燥風景になります。

場合によっては人工乾燥(※3)も行います。

このように木材の乾燥には数か月から数年を要します。

 

※1

※2

※3

そして、ようやく乾燥を終えると「木取り」を行います。

天然の木ですので、全ての杢目が美しいわけではなく、使用する家具の種類により専属の職人が選別します。(※4)

この作業、一見地味に見えますが杢目を選定する方のセンスで出来上がりを大きく左右する、重要な工程です。

 

そうして乾燥、木取りを終えた家具は各パーツにカットされます。(※5)

大きくは機械でカットし、細かなポイントは人の手で一つ一つ研磨仕上げをします。(※6)

SOLIDの家具は細かなサイズオーダーが可能なので、現場の職人さんはサイズを間違わないようにこのように数字を書くことも。(※7)

 

※4

※5

※6

※7

そして各パーツが出来上がると組み立て、研磨。

SOLIDの工場は基本、それぞれに担当がいてリレー方式でつくっていきます。

部門もソファ部門、テーブル部門、チェア部門などつくるアイテムでもラインが異なります。

女性の方も素敵に活躍されています。

 

そして、木部が完成すると次の職人の出番です。

チェアやソファなどのファブリックやレザー、その中の詰め物を担う方々。

写真は革のチェックです。

一枚一枚、人の手でこのようにチェックをし、ナチュラルマークを確認。

因みにナチュラルマークとは、動物が生きていた時の証のようなもので、例えば皮に傷があったり虫に刺された痕やシワなどです。

ここも木取り同様、自然の物に対しその職人のセンスで家具の表情が決まる重要な仕事です。

素人の私には一見が気が付かないようなポイントも瞬時に見分け、チェックしていく姿は惚れ惚れします。

 

そうして出来上がった家具を最終検品、梱包をしてお客様の元へお届けされるわけです。

いかがでしょうか、本来はもっともっと細かな工程があるのですが、一つの家具をつくるのにこれだけの時間と人の手がかかっているのです。

エンドユーザー様が実際に家具職人に合うことは殆どない、この状況で現場の想い(熱量)を伝える事が出来るのが私達(販売)です。

店頭で実際にその家具を見て、触れて、家具の向こう側にいる職人たちを感じてください。

 

本日はSOLIDの家具が完成するまでの工程を簡易にお話させていただきました。

 

 

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