なら?ホワイトオーク?レッドオーク?
2021.10.31 update | BLOG
珍しくシリーズが継続している「これさえ知れば、インテリアショップでお買い物が楽しくなる(仮)」。
今回で4回目です。
因みに前回は
でしたが、今回は家具で使用される様々な樹種。
その中でも良く目にする「楢(なら)、オーク」について書いていきます。
まず楢とは、
なら(楢、柞、枹)は、ブナ科(Quercoideae) コナラ亜科(Quercoideae) コナラ属(Quercus)コナラ亜属(subgenesis Quercus) のうち、落葉性の広葉樹の総称。英語名はオーク (oak)。秋には葉が茶色くなることで知られている。
※wikipediaより引用
若干、wikipedia(以下: wiki)の説明がシンプルなので補足しますと、どんぐりの木です。
イメージがこちら
更に少し踏み込んでご説明しますと、楢(なら)の英語名がオークとwikiの説明にありましたが、主に家具で使用されるオークにはレッドオークとホワイトオークの2つがあります。
ならは主に北海道やロシアで採れ、ホワイトオークとレッドオークは北米で採れます。
ではどうのような違いがあるのか?
なら、ならと呼んでいますが家具で使用される楢は一般的には「水楢(みずなら)」のことを言います。
読んで字のごとく、幹や枝に含まれる水分が多く燃えにくいことから「水楢」と呼ばれるそうです。
特徴は辺材は灰白色、心材は暗灰褐色。柾目面に虎斑(とらふ ※下記イメージの右下に表れている虎柄のような杢目)が現われます。
正直、この辺りを書き出すとかなりマニアックになってきますのでイメージをご覧ください。
そして、ホワイトオークは辺材は淡黄白色で、心材は淡黄褐色になります。
ホワイトオークは、ウイスキーの樽として有名ですね。
これは導管の中にチロースという成分を含んでおり、非透水性が高く耐久性に優れているからです。
ですので楢と比較すると重たくなります。
そして、レッドオークは辺材は淡い黄褐色、心材は桃色を帯びた紅褐色。
ホワイトオークとは逆でチロースが未発達で液もれが発生してしまうレッドオークは酒樽には使えないそうです。
SOLIDのオークはレッドオークを使用しています。※イメージは実際のSOLIDの家具です
この色の表現や説明ですが、図鑑などを参考にするとどうも堅苦しく分かりにくいですね(。´・ω・)?
要約しますと、楢は主に国内で採れたもの。
オークは主に北米産、そしてレッドとホワイトはその名の通り、赤みを帯びているか、白みを帯びているかです!
※かなりざっくり要約していますので、専門家のツッコみは受け付けません。
一般的に相当、木を見慣れていない方でなければこの3種類、その違いを判別するのは正直難しいくらい似てます!
ただ、大工の棟梁の方などは直ぐに「おっ、水楢の良い材を使っているね。」と仰る方もいますので、やはり見る方が見たら違いは分かります。
因みにお客様によく尋ねられる価格に関してですが、各社によって若干異なりますが一般的には楢が高く、続いてホワイトオーク、レッドオークの順になることが多いです。
これは価格が高いから良い、安いからダメと言うわけではなく。
主に国内で採れる水楢はそもそも数が少なく、それを補うためにホワイトオーク、そしてレッドオークが市場に増えてきたといった流れをくみ、価格の差があります。
もちろん、もっともっとマニアックな話もあるのですが、流石にそろそろ皆さま飽きてきた頃だと思いますのでこのあたりで今回は終わりにしましょう(。-`ω-)
大きな材木屋さんですと楢、ホワイト、レッドを取り揃えているところもあるかと思いますが、インテリアショップですとそこまで木材のバリエーションを用意しているところは少ないかと思いますので、よほどのこだわりがない限りは気にしなくて良いかなと個人的には思います。
ここまで説明してなんですが…
ただ、この違いを知った上でインテリアショップで家具を見ると面白いと思いますよ|ω・)チラっ。