家具の塗装は?
2021.10.21 update | BLOG
三回目となる「これさえ知れば、インテリアショップでお買い物が楽しくなる(仮)」。
第一回目
第二回目
とお話させていただきました。
今回は家具の塗装についてお話いたします。
実は以前に何度か書いたことがあるので、もうご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、よろしければ復習だと思いお付き合いください。
では、まず家具の塗装(仕上げ)にはどのようなものがあるか。
オイル、ウレタン、ソープ、ラッカー、漆など市場には様々あります。
無塗装の家具もあったりします。
ミゾブチ家具で主に取り扱っているのは「オイル」と「ウレタン」になります。
全ての仕上げ方法について掘り下げていくと長編になってしまいますので、今回は上記の2つについてお話します。
まず、オイル仕上げとは。
天然の植物性オイルを主原料とした塗料になり、人体に比較的優しい塗料です。
「オイル仕上げは舐めても大丈夫」という説明をされているところもありますが、オイル仕上げの塗料にも様々あり、あくまで主原料は天然の植物性オイルですが、商品によっては乾燥剤や着色されているものもありますのでお気を付けください。
もちろん〇〇油100%で仕上げている家具もありますので、各メーカーをひっくるめて比較的人体に優しいという表現にしております。
因みどのような油があるかというと亜麻仁油、オレンジ油、蜜蝋、ひまわり油など、たくさん種類があります。
私の感覚ですが、一般的に多いのは亜麻仁油が使われているイメージですね。
個人的にはオレンジ油を使用したオイルは爽やかな柑橘系の香りがして好きです(*´▽`*)
なんだかマニアックな内容になってきたので修正、修正。
では「オイル仕上げ(オイルフィニッシュとも言います)」のメリット、デメリットについて説明していきます。
まずはメリットは、
1)人体に優しい塗料であること。
主成分は天然の素材なので、他の塗料と比較すると安心感は違いますね!
2)自身で手入れ(アフターケア)が可能である。
これは、好き嫌いになると思いますが汚れたり、小傷がついた場合に紙やすりを使って木部を研磨し、その後にオイルを塗装するといった工程でご自身で手入れをすることが可能です。
所謂、DIYですがお気に入りの家具を愛情をもってケアすることで長く愛用できるというわけです。
ただし、研磨は気になった時だけでいいですが、オイルは定期的に塗る必要があります。
3)エイジング(経年変化)
時と共に樹種によっては色が変わったり艶が増したり、小傷などもヴィンテージ家具のように雰囲気がでやすいです。
それではデメリットは何か?
1)傷や汚れ、水分に弱い。
油分で塗膜をはり、汚れや水をはじくのですが、やはりウレタンと比較するとこの点は劣ります。
グラスの水滴、輪ジミで比較実験をしているサイトも多いくらい、この点はポイントにされます。
2)定期的な手入れが必要。
メリットにあげた自身で手入れが出来るポイントも、DIYが嫌いな方には逆にデメリットにもなってしまいます。
メリット、デメリットもその方の好みによって異なってしまいますが、以上がオイル仕上げの家具になります。
インテリアショップの私はもちろんオイル派です(。-`ω-)
では、ウレタン塗装についてご説明します。
ウレタンとは、カルボニル基を介してアミノ基とアルコール基が反応し、アミンの窒素とカルボニル基の炭素の間で新たな共有結合を形成した化合物である。※Wikipediaより引用
よく分かりませんね(。´・ω・)? まぁ難しい話は置いといて、外壁などにも使用されているウレタン塗装は低価格でありながら一定の耐久性をもつ塗料として重宝されていました。
オイル塗装とは異なり、このウレタン塗装は顔料・添加剤・溶剤・ウレタンで構成され、それで汚れや傷から家具を守ります。
ただし、完璧に守れるわけではないのでご注意を!
ウレタン塗装の家具と聞くと、昔はやたら艶々しているイメージでしたが最近では正直オイル仕上げの家具と比較しても一般の方は見分けがつかないほど、ナチュラルに仕上げているブランドもあります。
それではウレタン塗装のメリット、デメリットは何か?
メリットは
1)価格を抑えれる。
これは各ブランドの製造方法によっても異なるのですが、一般的にはウレタン塗装の家具の方がリーズナブルに価格設定をされているところが多いです。
2)メンテナンスが簡単。
オイル塗装と比較した際、日々のお手入れが簡単です。
一般的にはテーブルなどであれば布巾で拭くくらいですから、ほぼ何もしません。と言いますか、出来ないというのが正しいかもしれません。
デメリットは
1)小傷が目立ちやすい。
これは例えば車のドアノブをイメージしていただける分かりやすいかと思います。
新車の際はもちろんピカピカですが、ドアを開け閉めする度に小傷が蓄積され、気が付けば傷が気になる…
といった感じで、流石に車のドアノブほど傷がつく環境ではないと思いますが、ウレタン塗装は傷が絶対につかないわけではなく、塗装で守っているのでその塗装の上から傷がつくと目立ってしまいます。
2)傷や汚れが蓄積されても基本的には自身で手入れが難しい。
オイル塗装は紙やすりでっとお伝えしましたが、ウレタンは一般の方が綺麗に剥がそうと思うとなかなか難しい作業になります。
安易にやすり掛けをすると逆に傷になる場合も!
3)アフター費用が高くなる可能性がある。
上記の続きですが自身でケアすることが難しいウレタン塗装を綺麗に直したいとなると、プロにまかせるのが一番です。
しかし、そうなるとセルフケアと比較すると修理費用が高額になってしまいます。
といったところでしょうか。
どちらもメリット、デメリットがあり、ご自身のライフスタイルに合わせてお選びください。
※写真は全てイメージです、実際の状況とは異なります。また今回、ご紹介したメリットデメリットにつきましても状況によりそれぞれ異なります。
以上が仕上げ(塗装)、オイルとウレタンについてでした。
それではまた次回、お会いしましょう(`・ω・´)ゞ